工房症候群：妹の遺言 11

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ふしぎ工房症候群

《妹の遺言》

CAST：岸尾大輔

12．ありがとう

最後の瞬間がやってきた、妹の唇が微かに動いた、それはやっと聞き取れるほどの小さな聲だったが、僕には分かった。お兄ちゃん、お父さん、お母さん、ありがとう。そう言って、僕と養父母の見守る中、妹は天國に行った。ああ～～！！！僕は妹に覆いかぶさって、今までに我慢した涙の數だけ泣いた、堰を切ったように、涙が溢れて止まらなかった。一頻り泣いた後、看護士から一冊の日記を手渡された、妹から渡してほしいと頼まれたのだという。最初のページを恐る恐る開いた、そのには、入院したときの日付が記されていて、その後に僕との會話がびっしりと書き込まれていた。今はとても見る勇気がないと日記を閉じると、あるページに寫真が挾まっていることに気づいた。そこを開くと、妹と車で外出した時に、通りかかった人に撮ってもらった、二人のツーショット寫真が出てきた。元気なピースサインを送る妹の姿にまた涙が零れた。そこは最後のページだったようだ、少し大きめな字で、読んでと書かれてある、僕はそのページに目を走らせ、聲に出して読んだ。お兄ちゃんへ、きっと私が死んで、おお泣きしてるころかもね、でも、心配しないで、私はお兄ちゃんのおかげでとても幸せだったんだから、これだけは言いたくて、二人の寫真ここに挾んでおいたんだ、わたしね、弱蟲だから、お兄ちゃんがいなかったら、とっくに死んじゃっていたかも、だから、人より短い人生だったけど、もう大満足なんだよ、戀もしたしね、お兄ちゃんに、でね、ひとつだけ約束してほしいの、私の分まで絶対に幸せになってね、私はいつでも天國から見守っているから。これは、私の遺言だからね。大好きな兄ちゃん、本當にありがとう。もう聲にならなかった、その続きに、養父母へのメッセージも書かれていたが、読むことはできなかった、僕は日記を開いたまま、また泣いた。涙がページを濡らして、慌てて日記を閉じた、養父母も泣いている、大事な一人娘、妹を失って、僕たちは家族三人で泣き続けた。葬式の日、妹を見送るまで、僕は日記をずっと抱えたままだった、日記は全部読んだ、ずっと不幸だと決め込んでいた妹の人生は実は幸せだったんだと改めて思った。最後を迎える、その時まで。な、こんな兄ちゃんでも少しは役に立ったんだな、兄ちゃんは弱蟲だから、しばらくはずっと泣いて暮らしていると思う、でも、お前と約束したことは必ず守るよ。絶対にお前の分まで幸せになる、兄ちゃん、頑張るから。この日はあの三人でいた遊園地のときのように、空が青く澄み切っていた、

見上げる雲の中に、死んだ母と仲良く手を繋いで歩く、妹の姿は見えた。

12.謝謝……

最後的時刻來臨了，妹妹的嘴唇微微動了一下，要仔細聽才能聽到的很輕的聲音，但是我聽懂了，「哥哥，爸爸，媽媽，謝謝你們。」說完，妹妹在我們的守護下，去了天堂。

「嗚………」我撲倒在妹妹身上，把至今為止忍耐的眼淚都哭了出來，淚水像決堤一般停不下來。過了一會兒，護士交給我一本日記，說是妹妹拜託她交給我的。我戰戰兢兢地打開第一頁，上面標有第一天入院的日期，然後滿滿地記載著和我的對話，現在沒有勇氣讀，我合上日記才注意到，日記的某一頁里夾著一張照片。翻開那一頁，是我開車帶她出去那天讓路人給我們拍的兩個人的照片，看著照片上開朗地做著V字手勢的妹妹，我的眼淚又落了下來。這好像是最後一頁，用稍大的字體寫著「請讀」，我快速地看了那一頁，大聲讀了起來。

「給哥哥：

現在肯定正在為我的死而大哭吧，但是，請別擔心，我因為有哥哥在而過得非常幸福。我只是為了想說告訴你這些，所以把我們兩個人的照片夾在這裡。我是膽小鬼，要是沒有哥哥的話可能早就已經不在這世上了。所以雖然是比別人短的人生，我已經很滿足了。我也有戀愛過，戀人是哥哥。所以只想和你約定一件事，絕對要連我的份一起幸福地生活，我永遠都會在天堂里守護你的。這是我的遺言。最喜歡哥哥。真的，謝謝你。」

我已經泣不成聲了，接下來還有寫給養父母的話，可是我已經讀不下去了，我捧著打開的日記，又一次哭了，淚水打濕了內頁，我慌忙把日記合上。養父母也在哭，他們失去了最重要的女兒，我們一家三人一直哭個不停。

葬禮那天，直到送妹妹走為止，我一直抱著那本日記。日記全部讀完了，我重新認識到，原本一直被認為是不幸的妹妹的一生，其實是很幸福的，直到迎來最後的那一刻為止都很幸福。「啊，就算是像我這樣的哥哥，也稍微有了點用處啊。哥哥是懦弱的人，可能這段時間都要哭著生活，但是我一定會遵守與你的約定，一定會連你的份一起幸福地生活，哥哥會努力的。」

那天，天空像我們去遊樂園那時一樣蔚藍澄凈，抬頭仰望，在雲間可以看到，妹妹和母親溫馨地牽著手的身影。

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